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【本格的なスキンケアの第一歩】肌の役割を知る

美容メソッド
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化粧水などのスキンケア製品に「角質層まで浸透」などの表示を見たことがあると思います。でも、「角質層」が肌のどのあたりか分からない人も多いのではないでしょうか。

肌の構造や仕組みを知ることは、化粧品の理解を深めることにつながるとともに、自身が日ごろ行っているお手入れを見直すこともできます。 本記事では、より良いスキンケアをおこなっていただく第一歩として、肌の仕組みについて説明していきます。

そもそも「肌」とは?

私たちが普段、「肌」と呼んでいるものは、「皮膚」のことを指します。皮膚は、私たちの身体の全表面を覆っている最大の器官です。その重さは、体重の約16%にもなると言われており、次の4つの大きな役割を果たしています。

  • 外部刺激からの保護
  • 水分の維持
  • 感覚器
  • 体温の調整

皮膚には外部からの刺激や菌などの侵入から守ろうとする「バリア機能」と、新しい皮膚を生み出す「ターンオーバー機能が備わっています。

私たちの体は、バリア機能によって、アレルギーの原因物質や細菌・ウイルスなどの体内への侵入を防いだり、体内の水分が失われるのを防いだりしています。バリア機能は皮膚の健康を守るための大切な働きです。

また、皮膚には触覚圧覚痛覚温覚冷覚の受容器があります。皮膚でいろいろな感覚を〝キャッチ〟しているのです。

体温の調整は、暑いときには汗をかいて体温を下げ、反対に寒いときには立毛筋を収縮させて体温が奪われないようにします。

皮膚の構造

皮膚は、大きく分けると3層からなっています。上から表皮・真皮・皮下組織となっており、それぞれの構造が異なっています。

【表皮】

表皮は皮膚の表面をおおっており、厚さは約0.1〜0.2mmです。表面は皮溝と呼ばれる溝が網目状にひろがっており、皮溝に囲まれた小さな盛り上がりを皮丘といいます。この皮丘のことを「キメ」といいます

また、表皮は基底層きていそう有棘層ゆうきょくそう顆粒層かりゅうそう角質層かくしつそうで構成されています。

スキンケア製品に記載されている角質層まで浸透」というのは、あくまで肌表面の0.1~0.2mmまで浸透しているだけなのです。

でも、肌のなめらかさは、角質層の状態によって左右されるのです。角質層は、厚さ0.01〜0.02mmで、身体を覆うことで身体の水分を保ち、異物の侵入を防いでいます。人は角質層を失うと水分を失い、生存できなくなってしまいます。 角質層内の水分量は16〜20%で保たれ、天然保湿因子や細胞間脂質で満たされています。

真皮の厚さは、約2mmです。真皮には、コラーゲンが張り巡らされ、その繊維に絡みつくようにエラスチンが存在して、肌のハリをつかさどっています

スキンケア製品に「コラーゲン配合」などの表記がありますが、コラーゲンやエラスチンの機能が分かると面白いですね。

コラーゲンやエラスチンなどを生成しているのが線維芽せんいが細胞です。この細胞は、加齢とともに働きが衰えます。そうすると、コラーゲンの量が減り、肌のハリが失われてしまいます。

シワやたるみ対策のスキンケア製品には、線維芽細胞を活性化させる成分が含まれていることが多いです。

【皮下組織】

皮下組織とは、真皮のさらに下(内部)にある層です。粗大な結合繊維があり、その間に多量の皮下脂肪組織を持っています。皮下組織の形成によって、その人のフェイスラインやボディラインが決まります。 皮下組織は、主に物理的な衝撃からのクッションの役目や体温維持、中性脂肪の貯蔵の役割を担っています。

まとめ

いかがでしたか。

肌には、いろんな役割があり、意外と複雑な構造をしていることが分かったと思います。

スキンケアをするうえで、「意識」は非常に重要です。使用している化粧品の成分が肌のどの部分に作用しているのかを意識して使用してみてください。

きっと、いままで以上に良いスキンケアができると思います。

トラピ

化粧品メーカー勤務11年目のメンズ社員。前職は記者で文章も少し書けます。
趣味は旅。南アジアをバックパッカーとしてブラブラしていたほか、テントと寝袋を持って原付バイクで西日本縦断の旅をしていたこともあります。
美容と文章の“プロ”として、正しい美容情報等をメンズの視点から分かりやすくお伝えするとともに、さまざまなスタイルの“旅”について発信していきます。
◆化粧品会社勤務11年目突入

◆化粧品検定1級

◆化粧品成分検定1級

 (化粧品成分上級スペシャリスト)

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